運営者の独り言

失語症になって3年が経ちました

2020/05/03

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早いもので私が失語症になってから3年が経ちました。この3年間を考えると、長いような短いような・・でも充実した3年間でした。

失語症になった、この3年間のこと

病気の前と今では生まれ変わった感じです。この3年間日本語に関することでいえば、脳内の言葉を保管している部屋の一部の箱が脳梗塞により潰れてしまったので、無くなったボックス(人や物の名前が入ったBOX、ひらがなや漢字のBOX)などを再度1から勉強して、脳と繋げる作業をしていた感じです。

また大きな病気をした人はみんなそうだと思いますが、今までの自分の所業(健康面や生き方、人への接し方など)を反省して、前向きに人生を考える時期でもありました。今回大きな病気をしたのに生きてたのは本当にラッキーで
幸せなことだと思っています。

新しい自分に生まれ変わった気持ちですが、そろそろ終わりに関しても考えなきゃいけない年代に入ってきているので、やり残した事を積極的にしていきたいです。大きいことで言えば世界や日本の為になることを少しはしたいし、個人的には周りの人を大事にして、まだ行っていない地域を廻りたい、好きな歴史と旅を楽しみたいと思っています。

この3年間で脳の回復や失語症改善も出来て良かったです。失語症については只々忘れた日本語の勉強を続けて行くことだと思っています。また「苦手になった部分ばっかり頑張るのもどうなの?」という親族のアドバイスもあり、今までしたことのなかった「物を作る系」の事も始めました。(不器用なのでこっちのほうが苦痛かもwでも今までと違う分野を始めるのは違う景色が見えて良いですよね)

だけど失語症になった頃の、忘れられない記憶がいくつもあります。

失語症になった後の忘れられない記憶

<体については>

・以前は誰よりも歩く速度が早かったのに、頑張っても周りの人の歩く速度についていけずに、どんどん追い抜かれた事。

<言葉では>

・歩いている時に見た、焼肉屋の看板の「焼肉」の意味も読み方もわからなかったこと。(知ってる場所なのに日本語が読めないと、なんか異世界にでも飛ばされた気持ちになります☆)

<感情では>

・知らない人がとても怖かった。

・自分の考えを声にだせない、書けないのがこんなにしんどいとは。

今後のこと、失語症のあなたへ

前記した失語症になった頃の話はどれも悲しかった記憶として残っていますが、現在、初期の失語症でこのブログを見ている方!少しずつ回復していく事を信じましょう。そして初めて気づくことや幸せにも目を止めて下さい。きっと回復していく幸せにも気づくと思います。

またこのブログを見ている失語症の家族&友人、患者を持っている方々、失語症だとこういう気持ちなんだ~とかこういう勉強法があるんだな~とかお考えいただければ嬉しいです。

私もまだ日本語の勉強は続けなければいけません。この「失語症の勉強法」は自分の忘備録(ぼうびろく)でもあります。私もまだグーグル翻訳、連想類語辞典、検索などを使わなければ苦しい時があります。失語症の方はグーグル翻訳を使って日本語を読み上げしてもらい、勉強をするのを忘れないで下さい。

私の今後の課題は難しい漢字の書き取り、読み方、会話で話し合いになった時に上手に自分の考えをまとめて、上手に伝えられるようになるなどあります。(上手にって難しいですね、喧嘩にならないように話すって凄く高等なことですね。なんか前から下手だった気がしますがw)

<失語症のあなたへ>
私にとってこの3年間は止まっている時間じゃなくて、今まで見えていなかった大事な事を新しく覚えた時間でした。これからも一緒に頑張りましょうね^^↓下の音楽は失語症の人にも自分の話のように聴けるなと思ったので挿入して置きました。

<真っ白>

 

諸星すみれさんが歌う「本好きの下剋上」というアニメの主題歌ですが、主人公がちっこい女の子で、頑張ってるのに上手くいかないとこも失語症の勉強に似ています。気になった人はアニメをみて下さい^^

~「失語症になって3年が経ちました」でした。ありがとうございました!

令和元年12月31日 らぶりぃ

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